平成28年 特実20

 特許法第29条の2(いわゆる拡大された範囲の先願)及び第39条(先願)に関して。
 ただし、特に文中に記載した場合を除いて、特許出願は、外国語書面出願、国際特許出願、特許出願の分割に係る新たな特許出願、出願の変更に係る特許出願又は実用新案登録に基づく特許出願ではなく、放棄、取下げ又は却下されておらず、査定又は審決が確定しておらず、いかなる補正もされておらず、いかなる優先権の主張も伴わないものとし、文中に記載した優先権の主張は取り下げないものとする。

問題(選択肢 ニ)

 甲は、自らした発明イについて、平成26年2月2日に特許出願Aをし、平成26年12月9日に出願Aを基礎とする特許法第41条第1項の規定による優先権の主張を伴う発明イ、発明ロ及び発明ハに係る特許出願Bをした。その後、甲は、平成27年1月29日に出願Bのみを基礎とする特許法第41条第1項の規定による優先権の主張を伴う発明イ、発明ロ及び発明ニに係る特許出願Cをした(ただし、出願Cの願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面には発明ハに係る事項は記載されていない。)。乙は、平成27年1月15日に自らした発明イ及び発明ハについて特許出願Dをした。この場合、出願Cについて出願公開がされたとき、出願Dは、出願Bが特許法第29条の2に規定するいわゆる拡大された範囲の先願であるとして拒絶されることはない。

この説明は?
解答結果

あなたの解答:× 正解:○

解説

【時系列】
H26.2.2 甲 イ(イ)特許出願A
H26.12.9 甲 イ(イ、ロ、ハ)A基礎 特許出願B
H27.1.15 乙 イ、ハ(イ、ハ)特許出願D
H27.1.29 甲 イ、ロ、ニ(イ、ロ、ニ)B基礎 特許出願C

 まず、出願A、Bともに、後の出願の国内優先権の基礎とされているため、特42条1項に基づき、出願日から1年4月経過後に取り下げられたものとみなされることは共通である。

 そのうえで、イについて。
 特許出願Cに係るイは、Aを基礎としたBをさらに基礎とする「累積優先」。したがって出願Cが公開されても、出願Bが公開擬制されることはない(特41条3項カッコ書)。
 ハについて。
 出願Cは出願Bを基礎としているが、発明ハは出願CとBの両方に記載された発明ではないため、たとえ出願Cが公開されても、出願Bに係る発明ハが公開擬制されることはない(特41条3項)。

 以上のように、出願Bが出願公開(公開擬制)される可能性がないため、出願Dが出願Bを引例として特29条の2に基づき拒絶されることはない。
 よって本肢は正しい。

根拠条文・参照条文
カテゴリ

特許 - 先願主義

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