平成30年 特実09

 特許出願の審査又は特許要件に関して。
 ただし、特に文中に示した場合を除いて、特許出願は、外国語書面出願、国際出願に係る特許出願、特許出願の分割に係る新たな特許出願、出願の変更に係る特許出願又は実用新案登録に基づく特許出願ではなく、取下げ、放棄又は却下されておらず、査定又は審決が確定しておらず、設定の登録がされておらず、いかなる補正もされておらず、いかなる優先権の主張も伴わず、文中に示した優先権の主張は取り下げられていないものとする。
 また、以下において、「最後の拒絶理由通知」とは、特許法第17条の2第1項第3号に規定する「最後に受けた」拒絶理由通知をいうものとする。

問題(選択肢 3)

 甲が、明細書、特許請求の範囲及び図面に自らした発明イ及びロが記載された特許出願Aをした日後、乙が、自らした発明イについて、出願Aの出願公開前に特許出願Bをした。その後、甲は、出願Aの出願公開前に出願Aについて補正をして特許請求の範囲から発明イを削除するとともに、出願Aを分割して発明イについて新たな特許出願Cをした。出願A及びCが出願公開された場合、出願Bは、出願A又はCの存在を理由に、いわゆる拡大された範囲の先願(特許法第29条の2)の規定に基づいて拒絶されることはない。

この説明は?
解答結果

あなたの解答:× 正解:×

解説

 特29条の2の後願排除項は、出願時における明細書等に記載された発明について認められる。特許請求の範囲のみならず、当該出願において権利化しうる最大の範囲について後願排除効を認めるのが「拡大先願」だからである。そして、拡大先願を認めうる範囲は出願時の範囲、つまり「願書に最初に添付した明細書等に記載された発明」となる。

 したがって、先の出願が出願後に補正によりその内容を変えようとも、拡大先願が認められる範囲は変わらない。
 よって、出願Bは、少なくとも出願Aの存在を理由に、特29条の2の規定に基づいて拒絶される可能性がある。
 本肢は誤り。

補足

 ちなみに、出願Cとの関係についてだが、分割に係る新たな出願における出願日の遡及効果(特44条2項)は、特29条の2の他の出願としては生じない(同項ただし書)。
 そのため、出願Cは特29条の2の適用においては現実の出願日ベースで判断される。この場合、出願Bは出願Cよりも先願である。よって出願Bは、出願Cの存在を理由として特29条の2に基づき拒絶されることもない。

根拠条文・参照条文
カテゴリ

特許 - 先願主義

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