特許権の侵害及びその訴訟に関して。
特許権侵害訴訟において損害賠償を命ずる終局判決Aを受けた侵害者が、特許権者に対し、確定した終局判決Aに基づいて損害賠償金を支払った。その後、当該特許権に係る特許を無効にすべき旨の審決Bが確定した場合、当該侵害者は、当該終局判決Aに対する再審の訴えにおいて、当該審決Bが確定したことを主張することができる。
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(主張の制限)
特104条の4 特許権若しくは専用実施権の侵害又は特65条1項若しくは特184条の10第1項に規定する補償金の支払の請求に係る訴訟の終局判決が確定した後に、次に掲げる決定又は審決が確定したときは、当該訴訟の当事者であつた者は、当該終局判決に対する再審の訴えにおいて、当該決定又は審決が確定したことを主張することができない。
一 当該特許を取り消すべき旨の決定又は無効にすべき旨の審決
上記のとおりであるため、本肢における侵害者は、当該終局判決Aに対する再審の訴えにおいて、当該審決Bが確定したことを主張することができない。
よって本肢は誤り。
特許権侵害訴訟、専用実施権侵害訴訟及び補償金支払請求訴訟において、当事者は、特104条の3に基づき、特許の有効性及びその範囲につき、主張・立証する機会と権能を有している。そうであるにもかかわらず、後の特許無効審判や訂正審判の結果によっては、再審の訴えにより確定判決の既判力が排除され、損害賠償金の返還や、一度支払う必要がないとされた損害賠償金を支払うこととなる事態が発生することは妥当とはいえず、特許権侵害訴訟等の紛争解決機能、企業経営の安定性等の観点から問題がある。
そこで、本条各号に定める決定や審決が確定したことを、再審の訴えにおいて主張できないこととし、もって再審を制限することとした。
(以上、青本・特104条の4)
特許 - 特許権侵害等