令和8年 特実19

 特許法第29条の2(いわゆる拡大された範囲の先願)及び同法第39条(先願)に関して。
 ただし、特に文中に示した場合を除いて、特許出願は、外国語書面出願、国際出願に係る特許出願、特許出願の分割に係る新たな特許出願、出願の変更に係る特許出願、先の特許出願を参照すべき旨を主張する方法による特許出願又は実用新案登録に基づく特許出願 ではなく、取下げ、放棄又は却下されておらず、出願公開が行われており、出願審査の請求がされており、査定又は審決が確定しておらず、 設定の登録がされておらず、特許出願 について補完をすることができる旨の通知がなされておらず、いかなる補正もされておらず、いかなる優先権の主張も伴わないものとする。また、実用新案登録出願についても同様とする。

問題(選択肢 4)

 実用新案登録Aに基づく特許出願Bに係る発明イと、 実用新案登録Aに係る考案ロとが同一である場合、特許出願Bは、特許法第39条第4項の規定により拒絶される。

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解答結果

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解説

 実5条2項の実用新案登録請求の範囲には、請求項に区分して、各請求項ごとに実用新案登録出願人が実用新案登録を受けようとする考案を特定するために必要と認める事項のすべてを記載しなければならない。この場合において、一の請求項に係る考案と他の請求項に係る考案とが同一である記載となることを妨げない(実5条5項)。
 また、
 特36条2項の特許請求の範囲には、請求項に区分して、各請求項ごとに特許出願人が特許を受けようとする発明を特定するために必要と認める事項のすべてを記載しなければならない。この場合において、一の請求項に係る発明と他の請求項に係る発明とが同一である記載となることを妨げない(特36条2項)。

 ということで、ひとつの出願における複数の請求項に、同一のものが複数存在しても、そのことをもって拒絶理由には該当しない。
 したがって、実用新案登録Aに基づく特許出願Bに係る発明イと、 実用新案登録Aに係る考案ロとがたとえ同一であったとしても、実用新案登録に基づく特許出願(特46条の2第1項)における拒絶理由とはならない。
 本肢は誤り。

補足

 ちなみに、上記のとおり「一の請求項に係る発明と他の請求項に係る発明とが同一である記載となることを妨げない」が故に、複数の請求項からなる特許権や実用新案権について、その一部の請求項のみを移転することは認められていない。
 複数の請求項からなる特許権につき、一部の請求項のみについて移転を認めてしまうと、その結果、複数人の間で同一の発明につき2以上の排他権が成立するおそれが生じるためである。

根拠条文・参照条文
カテゴリ

特許 - 先願主義

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