令和8年 意匠03

 甲は、腕時計に係る意匠イの意匠権を有しており、意匠イに係る腕時計(以下「甲物品」という。)を製造販売している。乙は、意匠イに類似した意匠ロに係る腕時計(以下「乙物品」という。)を製造販売している。甲が、乙に対し、意匠イに係る意匠権侵害を理由として、物品の製造販売についての差止め及び損害賠償を求める訴え(以下「本件訴訟」という。)を提起する場合の説明として、以下の内容は正しいか。
 ただし、意匠イは秘密意匠に係るものではないものとする。

問題(選択肢 3)

 甲は、乙に対し、甲物品の単位数量当たりの利益の額に乙が乙物品を譲渡した数量を乗じて得た額を、自己が受けた損害の額として損害賠償請求をした。乙の製造する乙物品の譲渡数量は、甲の実施の能力に相応する数量を超えていた。このとき、甲の実施の能力に相応する数量を超えた部分に応じた金銭の額については、損害の額に含めることはできない。

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解答結果

あなたの解答:× 正解:×

解説

(損害の額の推定等)
意39条 意匠権者又は専用実施権者が故意又は過失により自己の意匠権又は専用実施権を侵害した者に対しその侵害により自己が受けた損害の賠償を請求する場合において、その者がその侵害の行為を組成した物品を譲渡したときは、次の各号に掲げる額の合計額を、意匠権者又は専用実施権者が受けた損害の額とすることができる。
 一 意匠権者又は専用実施権者がその侵害の行為がなければ販売することができた物品の譲渡数量のうち当該意匠権者又は専用実施権者の実施相応数量を超えない部分(その全部又は一部に相当する数量を当該意匠権者又は専用実施権者が販売することができないとする事情があるときは、当該事情に相当する数量(同号において「特定数量」という。)を控除した数量)を乗じて得た額
 二 譲渡数量のうち実施相応数量を超える数量又は特定数量がある場合(意匠権者又は専用実施権者が、当該意匠権者の意匠権についての専用実施権の設定若しくは通常実施権の許諾又は当該専用実施権者の専用実施権についての通常実施権の許諾をし得たと認められない場合を除く。)におけるこれらの数量に応じた当該意匠権又は専用実施権に係る登録意匠の実施に対し受けるべき金銭の額に相当する額

 本肢の損害額算定は意39条1項各号に基づくものである。
 そして、意39条1項に基づく損害推定額は上記1号及び2号の合計額である。
 本肢において、乙の製造する乙物品の譲渡数量は、甲の実施の能力に相応する数量を超えていた。この場合、甲の実施の能力に相応する数量については1号に基づき算定され、これを超えた部分に応じた金銭の額については、2号に基づき算定され、両者が合算される。
 したがって、甲の実施の能力に相応する数量を超えた部分に応じた金銭の額についても、損害の額に含めることができる。
 本肢は誤り。

根拠条文・参照条文
カテゴリ

意匠 - 意匠権侵害

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