令和8年 条約10

 知的所有権の貿易関連の側面に関する協定(以下「TRIPS 協定」という。)第31条の2及び附属書に規定する制度に関して。

問題(選択肢 1)

 輸出加盟国が強制実施許諾を与えているのと同一の医薬品について輸入する資格を有する加盟国において強制実施許諾を与える場合に、当該輸出加盟国において許諾されている使用が当該輸入する資格を有する加盟国にとって有する経済的価値を考慮して適当な報酬が支払われる当該医薬品については、当該輸入する資格を有する加盟国に、特許権者が個々の場合における状況に応じ許諾の経済的価値を考慮した適当な報酬を受けることを尊重する義務を適用しない。

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解答結果

あなたの解答:× 正解:○

解説

 この条及びこの協定の附属書に規定する制度の下で輸出加盟国が強制実施許諾を与える場合には、当該輸出加盟国において許諾されている使用が輸入する資格を有する加盟国にとって有する経済的価値を考慮して、当該輸出加盟国において前条(h)の規定に基づく適当な報酬が支払われる。輸入する資格を有する加盟国において同一の医薬品について強制実施許諾を与える場合には、同条(h)に規定する当該輸入する資格を有する加盟国の義務は、輸出加盟国において前段の規定に従って報酬が支払われる当該医薬品については、適用しない(TRIPs31条の2(2))。

 上記にいう「前条(h)」とのちの「同条(h)」は、「許諾の経済的価値を考慮し、特許権者は、個々の場合における状況に応じ適当な報酬を受ける」というTRIPs31条(h)を指している。
 TRIPs31条の2では、発展途上国に対し自国内でのエイズ対策等のために特別に安い価格で治療薬を作ることを認めているが、ここでTRIPs31条(h)を持ち出されてしまうと、「発展途上国のために安く特許発明を実施させてあげる」ことができなくなってしまう。そこで、この規定の適用を巡ってはTRIPs31条(h)の適用を特別に除外することを定めている。
 よって本肢は正しい。

根拠条文・参照条文
カテゴリ

条約 - TRIPs協定

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