この議定書を締結した国(以下「国である締約国」という。)は、1967年にストックホルムで改正され及び1979年に修正された標章の国際登録に関するマドリッド協定(以下「マドリッド協定(ストックホルム改正協定)」という。)の当事国であるかどうかを問わず、同協定の当事国で構成する同盟の構成国であるものとし、また、この議定書を締結した第14条(1)(b)に規定する政府間機関(以下「締約国際機関」という。)は、当該同盟の構成国であるものとみなす。この議定書においては、国である締約国及び締約国際機関を「締約国」と総称する。
国際登録による標章の保護の効果は、国際出願の出願人又は国際登録の名義人がいずれかの締約国を指定した場合においてのみ当該いずれかの締約国に及ぶものとする。ただし、その官庁が本国官庁に当たる締約国については、そのような指定を行うことができない。
第5条の2 標章における特定の要素の使用の正当性に関する証拠書類
紋章、盾形、肖像、尊称、称号、商号、出願人以外の者の氏名又は名称その他これらに類する表示等特定の要素を使用して標章を構成することについての正当性に関する証拠書類であって締約国の官庁が要求するものは、本国官庁による認証及び証明を除くほか、いかなる認証及び証明も免除される
第5条の3 国際登録簿における記載事項の写し,先行する標章についての調査及び国際登録薄の抄本
国際事務局は、国際登録が領域内で効力を有する締約国の全部若しくは一部について又は国際登録において指定された商品及びサービスの全部若しくは一部について国際登録の名義人の変更が生じた場合には、当該国際登録の従前の名義人からの請求又は関係官庁からの職権による若しくは利害関係者の求めに応じた請求により、当該変更を国際登録簿に記録する。ただし、新たな名義人が第2条(1)の規定に基づき国際出願をする資格を有する者である場合に限る。
国際事務局は、国際登録簿に次の事項を記録する。
国際登録が、当該国際登録において指定された商品及びサービスの全部又は一部につき第6条(4)の規定に基づく本国官庁の請求により取り消された場合において、当該国際登録に係る領域指定が行われていた締約国の官庁に対し当該国際登録の名義人であった者が同一の標章に係る標章登録出願をしたときは、当該標章登録出願は、次の(i)から(iii)までの条件を満たすことを条件として、第3条(4)に規定する国際登録の日又は第3条の3(2)に規定する領域指定の記録の日に行われたものとみなし、かつ、当該国際登録についてその名義人が優先権を有していた場合には、当該名義人であった者は、同一の優先権を有するものとする。
第9条の6 この議定書及びマドリッド協定(ストックホルム改正協定)の双方を締結した国の間の関係
同盟の財政については、マドリッド協定(ストックホルム改正協定)第12条の規定を締約国に準用する。ただし、同条中、同協定第8条の引用はこの議定書第8条の引用に読み替えるものとする。また、同協定第12条(6)(b)の規定の適用上、締約国際機関は、総会が全会一致の議決で別段の決定を行う場合を除くほか、工業所有権の保護に関するパリ条約に基づく分担金の等級Ιに属するものとする。